
大切な時間を共にしてきた相棒のような腕時計。「いざ手放そう」と決めた時、誰もが思うのは「1円でも高く評価してほしい」ということではないでしょうか。
しかし、何の準備もなしに近所の買取店へ持ち込むのは、非常にもったいないことです。実は、高級時計の査定額は、出す前の「ほんの少しの準備」だけで、数万円、時には数十万円も変わるのがこの業界の常識です。
「なぜあの人のロレックスは高く売れたのか?」「自分の時計ももっと高く評価してもらえるはずではないか?」
そんな疑問を解決するために、高価買取を勝ち取るための7つの秘訣を伝授します。この記事を読めば、査定士の言いなりにならず、納得の最高額で売却するための具体的な方法がすべてわかります。
1. 付属品の完備(箱・保証書・説明書)
時計を少しでも高く売る上で重要なのが、できるだけ購入したときに最も近い状態で売ることです。
時計本体の状態もそうですが、時計を購入したときについてきた箱、ギャランティ(保証書)、説明書といった付属品についても同じことが言えます。これは何も時計買取に限った話ではなくあらゆる買取に関して言える話ですが、高級ブランド時計に関しては特に影響します。
なぜなら、高級時計というのは他のブランド小物やアパレル品とは金額のケタが違うことも影響しているかもしれませんが「本物かどうか」というのを気にする人はかなり多くいますし、購入する客層もそういう細かいところを気にする人がどうしても多い印象があります。
特に本物かどうかを見分ける一つの指針としてギャランティの有無を必ず確認するという人は少なからずいますし、保証書が付いていれ「ギャランティあり」をうたうことができるので買取業者として高値を付けやすいです。
2. 修理・オーバーホール証明書の添付
時計は修理やオーバーホールの証明書の有無で値段が変わってきます。
時計を長年使用していれば故障による修理もそうですが、故障をしたことがない人でも精密機器であるがゆえにメンテナンスというのは最低限必要になってきます。なぜなら時計も車と同じように部品同士に摩擦が生じる箇所というのがあり、摩擦部分にさしてある油は時間とともに必ず酸化してくるからです。
酸化したままにしておくとパーツ同士の消耗が激しくなってしまい時計の価値の低下につながるので、3年に1回くらいは時計を分解(オーバーホール)して再び油をさす必要があります。
そして、修理をしたりオーバーホールをしたりすると時計の修理をしてくれたお店から証明書というのが必ず発行されるのですが、この証明書の有無によって値段は変わってきます。これは単純に証明書があれば修理・メンテナンスをしたという客観的な証明をすることができるからです。
もし修理・メンテナンスをしたことがある人は必ずこの証明書をしっかり同封して査定に出しましょう。
3. 替えベルト・余りコマの同封
時計によってはブレスやベルトを付け替えることができて、なおかつ替えのバンドが標準で付属している場合がありますが、そういう場合は替えのベルトも付属すると買取金額がアップする可能性があります。
例えばエルメスの時計なんかは標準で金属のブレスと革のベルトが付属していたりして、こういう時計は着せ替えができるというのが時計の一つの魅力である場合もあり、同封して始めて一つの商品として完成するのです。
なので、標準で着せ替えができてなおかつ替えのベルト・ブレスが付属している場合は必ず同封しておきましょう。
また、ブレスレット式の時計の場合は長さ調節でブレスを外して袋に保管していたりする人も多くいると思いますが、購入者としても長さ調節ができる方がありがたいので外したブレスを保管している人はこれもかならず査定の際には同封しましょう。
4. 売却のタイミング(時価・為替の影響)
あらゆる中古買取は、できるだけ購入してから売却をするまでの期間が短い方が高額で買い取ってもらえる可能性が高くなりますが、もちろんこれは時計にも当てはまります。
仮に時計を全く使用していなかったとしても精密機器であるがゆえに時と共に必ず劣化していくものですので、新品に近い状態の方が買取金額が高くなるのは当然です。
時価
ただし売るのが「早ければ早いだけいい」のかというと必ずしもそうとは言えません。高級ブランド時計には商品の状態とは別に時価という考え方もあるからです。
例えばロレックスのミルガウスというモデルは科学者や技師のように磁力の影響を受けやすい人向けに製造されていたのですが、想定よりも需要がなかったことから一度生産が打ち切られました。
しかし、近年携帯電話・スマートフォンといった磁力を発する機器があらゆる人に普及されるようになってから再び需要が高まり、2007年に見事復活を遂げたのですが、これにより限られた期間しか製造されていなかった先行モデルにはプレミアが付き中古市場で一時値段が高騰したことがあります。
2006年と2007年、どちらの年に売却するのかによって数十万円も値段が変わってしまうという落差が生まれてしまった事例です。
為替
ロレックスやオメガのように国内外問わず人気の高いモデルは中古市場の中でも特に流動性が高いため為替によっても値段が大きく変動します。
購入から販売まですべて国内で行っているブランド買取業者であればそこまで値段は変わらないかもしれませんが、それこそ時計買取を専門にしている業者なんかだと外国人バイヤーにも卸したりすることがあります。こうなると当然、売り買いが別の国同士で行われるので為替レートというのが買取金額に大きな影響を及ぼすことになります。
人気高級ブランド時計の販売を検討している人は売却時期の指標として為替も気にしてみてもいいかもしれません。
5. 複数まとめての「おまとめ査定」
これは売却できる時計を複数本持っている人に限りますが、一本だけを売却するより何本もまとめて売却した方が高く売れる可能性があります。
特に宅配買取の場合は、1品1品の買取をするよりもまとめていくつも買い取った方が業者としても銀行の振り込み手数料や配送料などの無駄なコストを削減することができるので高く買い取ってもらえる可能性が高くなります。
中には「何品以上まとめて買取なら何%アップ」なんかを明確に打ち出している業者なんかもあるほどです。
いずれにせよ、明確に買取額アップを明言していない業者であっても買取額が上がる可能性があるので、売りたい時計が数本ある人は事前に質問してみてもいいかもしれません。
6. 複数業者への査定依頼(比較と一括見積もり)
これは買取の基本中の基本ですが、1社に依頼するよりも2社、3社と多くの業者に査定を依頼した方が高く買い取ってもらえる可能性が高くなります。
一番よくあるダメなパターンが、地元の買取業者に時計を持ち込んでそのまま売却するというケースです。
地元の買取業者に時計を持ち込むと「既にどこかで査定を依頼しましたか?」という探りを入れられることが多々ありますが、これは安く買い叩くのをバレないようにするためです。
いずれにせよ買取業者も「他社と比較されている」という意識があるのとないのとでは買取金額が大きく変わってくるので、比較対象が多いに越したことはありません。
こういうことを考慮して個人的に一番オススメしたいのは一括見積もりです。
一括見積もりをしてくれる業者の場合、国内の業者から外国人バイヤーまであらゆる人たちにオークション形式で買取を募って一番高いところの買取金額を提示してくれるので自分で数社に査定依頼をする手間が省けます。
それでいて一括見積もりを扱う時計買取の業者は、個人では知りえないバイヤーとのネットワークも持っているので、名の知れた買取業者に個別に見積もり依頼を出すよりも高い金額を提示してもらえる可能性が高いのです。
買取業者については、業者ごとにメリット・デメリットや買い取り実績・口コミなどをまとめていますのでそちらも参考にしてみてください。
7. 最後のひと押し「価格交渉」
これはあくまでも査定を依頼して買取金額が提示されたあとの最終手段ですが、値段交渉をすれば買取金額が上がる可能性があります。
特に有効なのは「地場の買取業者」で「初めての査定」として時計を持ち込んだ場合、一度時計を持ち帰って翌日以降に「他社の方が高値が出た」旨を伝えれば高確率で買取金額をあげてもらえます。ロレックスやオメガのようにリセールバリューの高い時計であれば買取業者としても多少金額があがっても何とかして買い取りたいはずです。
ただ、このような地場業者が最初に提示してくる金額はあくまでも様子見の値段をふっかけてきている場合が往々にしてあるので、査定額アップというよりは正常な買取価格に戻ったと言ってもいいかもしれません。
時計買取に特化した一括見積もり業者なんかは初めから限界まで高い金額を提示してくる可能性があるのであまり有効ではないかもしれませんが、念のため交渉してみる価値はあるでしょう。
まとめ
時計を高く売るためには、単に状態を良く保つだけでなく、付属品の管理や売却方法の選択が極めて重要です。特に「保証書の完備」と「複数業者への比較」は、査定額に劇的な差を生みます。
まずはご自身の時計の付属品をチェックし、一括査定などを活用して現在の「最高相場」を把握することから始めてみてください。